福岡市は回収した家庭ごみや事業ごみを処理し、リユースやリサイクルしているほか、処理場においてはごみ焼却時の熱を、電気を生み出すために利用しています。しかし、これらのタスクを行うには市民の協力が不可欠です。ごみが確実に分別されていないとリユースやリサイクルすることが難しくなってしまうからです。
この記事では福岡市におけるごみの分別・処分方法を紹介しています。市民の皆様の参考になれば幸いです。
福岡市におけるごみ分別処分の基本
まずは福岡市のごみの定期収集サービスを利用するときの基本を押さえておきましょう。
確実に分別
冒頭で触れたとおり、確実に分別しないと適切にごみを処理することができず、ごみをリユース・リサイクルすることが難しくなってしまいます。ごみを正しく分別してリユース・リサイクルに貢献しましょう。
福岡市指定袋を使う
福岡市のごみ定期収集サービスを利用するときは市の指定袋を使う必要があります。指定袋は「燃えるごみ」「燃えないごみ」「空きびん・ペットボトル」の3種類です。「燃えるごみ」と「燃えないごみ」は大(45リットル・45円)、中(30リットル・30円)、小(15リットル・15円)、「空きびん・ペットボトル」は大(45リットル・22円)と中(30リットル・15円)のみです。それぞれ10枚入りで、スーパーやコンビニなどの取扱店で購入できます。
日時と場所を守る
ごみの収集日は地域ごとに異なります。「燃えるごみ」は週2回、「燃えないごみ」と「空きびん・ペットボトル」は月1回の収集です。これらの定期収集ごみは、日没後、暗くなってから深夜0時までの間に出します。戸建て住宅の場合は家の前、集合住宅の場合はごみ置き場に出すのが基本です。
福岡市のごみ分別区分と処分時の注意点
福岡市は3種類の定期収集ごみのほかに「粗大ごみ」と「資源ごみ」を収集しています。それぞれのごみについて、注意点を含めて解説します。
燃えるごみ(可燃ごみ)
週2回収集の燃えるごみに該当するのは以下のようなごみです。
台所ごみ
いわゆる「生ごみ」です。しっかり水を切ってから捨てましょう。
プラスチック類
「プラ」のマークが付いている製品のほか、プラスチック製品も燃えるごみとして処分します。
ゴム類・皮革製品
ゴム製品や皮革製品も福岡市では燃えるごみです。金属パーツが付いている場合はできるかぎり外してから出してください。
使い捨てライター
福岡市では、使い捨てライターも燃えるごみとして処分できます。必ずガスを抜いてから出してください。
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その他
紙くずや木くず、落ち葉、汚れた布、木製品、アルミ箔、乾燥剤などの可燃性のごみは、燃えるごみとして出せます。ただし、せん定枝など大量になる場合はごみ置き場に出せないので、不用品回収業者等に相談してください。
燃えないごみ(不燃ごみ)
月1回収集の燃えないごみに該当するのは以下のようなごみです。
空き缶類
スチール缶やアルミ缶などの飲料や食品が入っていた缶は燃えないごみです。ただ、資源ごみとしてリサイクルすることも可能なので、できるかぎりリサイクルしましょう。
家電製品
小型家電製品の多くは、市の指定袋に入るかぎり燃えないごみです。
陶磁器・ガラス類
陶磁器やガラス類でできた製品も燃えないごみです。とくにガラス類は危険なので、古新聞や厚紙などで包んだうえで「危険」と書いてから出してください。
刃物
ガラス類同様、刃の部分はとても危険なので、やはり厚紙などで包んでから「危険」と書いて出してください。
金属製品
鍋やフライパンなど、金属でできている製品は燃えないごみとして出せます。
かさ・ゴルフクラブ
かさやゴルフクラブは細長いので、市の指定袋に入らないものもありますが、これらは例外として、袋からはみ出た状態でも出すことが可能です。口はしっかり結びましょう。
その他
園芸用の土や使い捨てカイロなどは燃えないごみとして処分できます。
空きびん・ペットボトル
空きびん・ペットボトルに該当するのは、食品や飲料、薬、調味料、家庭用の薬、化粧品などの容器です。ペットボトルのように見えても表示がない場合は出せないので気をつけましょう。
びんに似た保存容器はちょっと紛らわしいのですが燃えないごみに該当します。
かんたんにはがれるものはラベルをはがし、中をすすいでから袋に入れます。フタは金属製なら燃えないごみ、可燃性なら燃えるごみです。
粗大ごみ
福岡市における「粗大ごみ」とは。1枚の指定袋に入れられない大きさのごみのことです。ごみ置き場からの定期収集ではありませんが、事前予約制の戸別収集でごみを回収してくれます。
粗大ごみを出す場合は、以下の番号に電話をしてください。
・粗大ごみ受付センター 電話:092-731-1153
※12月29日~1月3日を除く月~土曜日の9~17時まで受付
そのほかにインターネットとLINEでも予約できます。ただし、電話でしか予約できない品目(手数料額を特定しにくい物)もあります。
LINE:fukuokacity_sdg
※24時間受付
戸別収集の収集日は、予約をした日の1週間ほどあとです。予約後、受付番号や手数料額、収集日、収集場所を確認してください。その後、収集日までの間に指定袋を取り扱っている店に行き、粗大ごみ処理券を手数料の額だけ購入します。処理券は、必要事項を書き込んでから粗大ごみに貼り付けておきましょう。収集日になったら、朝8時30分までに収集場所に搬出しておきます。立ち会いの必要はありません。
資源ごみ(資源物)
福岡市で資源ごみとして出せる物はたくさんあります。以下はできるかぎり回収場所に持ち込むようにしましょう。
紙パック
牛乳パックなどのパックです。公共施設にある資源物回収ボックスや地域の回収拠点に持ち込んでください。
プラスチックの注ぎ口が付いているものや内側に銀紙が付いているものは燃えるごみとして処分します。
白色トレイ
肉や惣菜などが入っていた白色の発泡トレイです。よく洗ってから資源物回収ボックスやスーパーの回収ボックスに持ち込んでください。
空き缶
飲料用のアルミ缶やスチール缶は資源物として出すことも可能です。やはり公共施設やスーパーなどの回収ボックスに持ち込んで処分します。
古着・古布
古着や古布もリサイクル可能です。デニムやタオル、シーツなども出せます。汚れのひどいものや下着、中綿が入っているもの、ニットなどは出せません。地域の回収拠点に持ち込んでください。
古紙・雑紙
古新聞やダンボール、雑誌、包装紙などです。古新聞やダンボール、雑誌はそれぞれ紙紐などでまとめ、包装紙などの紙は紙袋に入れて出します。その後、地域の集団回収や資源物回収拠点に持ち込んでください。
その他
福岡市では、そのほかにサラダ油、ごま油などの「植物系食用油」、「水銀体温計」「小型電子機器」「乾電池」「蛍光管」「小型充電式電池」なども資源物として処分できます。くわしくは、福岡市の「家庭ごみルールブック
家庭ゴミルールブックを確認してください。
不用品や粗大ごみの処理場への持ち込み方法
家庭で出た不用品や粗大ごみは、福岡市のごみ処理場に持ち込んで処分することが可能です。持ち込みの手順は以下のとおりです。
「自己搬入ごみ事前受付センター」に電話で予約を入れます。
・自己搬入ごみ事前受付センター 電話:092-433-8234
※受付時間:月曜日~土曜日 8:30~16:00 1月1日~3日は休み
搬入予定日時の2週間前から30分前までに電話をしてください。
持ち込み先はごみの種類により異なります。
「可燃性のごみの持ち込み先」
・東部工場 東区蒲田5丁目11-2
・臨海工場 東区箱崎ふ頭4丁目13-42
・クリーンエネパーク南部 春日市大字下白水104-5
・西部工場 西区大字拾六町1191
「不燃性のごみの持ち込み先」
・東部資源化センター 東区蒲田5丁目11-1
・西部資源化センター 西区大字拾六町1191
持ち込みの場合、10kgごとに140円の処理手数料を支払う必要があります。10kgに満たない場合でも140円です。
どの施設に持ち込む場合も、月~土曜日の8時30分~15時30分の間に受付を済ませてください。1月1日~3日はお休みです。
まとめ
福岡市におけるごみの分別方法について、不用品や粗大ごみの持ち込み処分の方法とあわせて紹介しました。分別は、ごみをリユース・リサイクルするために重要な作業です。家庭ごみはルールを守って処分しましょう。